自分の内側に広がる宇宙に想いを馳せる 〜 鹿の王/上橋菜穂子 〜
上橋菜穂子さんの「鹿の王」、ただただ面白かった、、、久々にのめり込んだファンタジー。 「人というのは森みたいなとこだ。たくさんの命が一つの身体に住んでいて、それぞれの命を生きながら一つの大きな命をつないでいる」 医療小説…
複雑系の時代を生き抜く知恵 〜 南方熊楠の星の時間/中沢新一 〜
湘南の海を眺めながら週末に読んだ「曼荼羅の思想」、「南方熊楠の星の時間」がなかなか面白かったので備忘メモ。前者は、柳田國男さんなどの研究でも知られる社会学者・鶴見和代さんと、空海や曼荼羅の研究で有名な仏教学者・頼富 本宏…
自然と共生していくための生命的知性としての神道(神道とは何か/鎌田東二)
「地球全体の大いなる営みをよりホリスティックに捉える視点が21世紀のライフスタイルに必要なものの見方であり生活の流儀になっていくのではないか」そんな問いかけを実は多くの人が気付き始めている今の時なんだと思う。グローバル資…
伊豆の黄昏とレイチェルカーソンのセンス・オブ・ワンダー
「沈黙の春」で有名なレイチェルカーソンさんのセンス・オブ・ワンダー。今、このタイミングで、ほんとうに、出会いたかった一冊でした。 (以下、抜粋メモ)・子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと…
ウディアレンと生物学 – 壊す仕組みと動的平衡 –
昔のウディアレン特集を読んでいたら、「やがて宇宙は膨張し爆発してしまう」というウディ映画の代名詞的なセリフに「宇宙が終わるまで待たなくても大丈夫ですよ」と返答する生物学者福岡伸一さんのコラムがとても面白い。 ー…
生き方の表裏としての働き方改革と菜根譚
新たな働き方を世に問い、仕掛けていく事業を生み広げていくための某グローバル企業での変革ワークショップを終え、ふらりとよった近所の古文書屋のおじいちゃんにすすめてもらった中国名著「菜根譚」。儒仏道、すなわち表の辞令としての…
時間は盗まれると死んでしまう(モモ/ミヒャエル・エンデ)
「私はいまの話を、過去に起こったことのように話をしましたね。でもそれを将来起こることとしてお話ししても良かったんですよ」ふと、改めて、ミヒャエルエンデのモモを手に。現代社会の普遍的なテーマを、痛烈に鋭く指摘しながらも、ロ…
現実のしっぽをつかまえる。(文化とはなんだろうか/鶴見俊輔)
文壇カフェで偶然見つけた鶴見俊輔さんの座談集「文化とはなんだろうか」、余韻が凄い。30年、40年以上前に行われているとは思えないほど鮮やかな対談。(ゴジラと君の名は(1953)が語られるくだりも現代を錯覚させられたけど、…
自律型組織に必要な、「散逸構造」「ゆらぎの内部強化と自己触媒」「セルフオーガナイジング」(企業進化論 / 野中郁次郎)
野中郁次郎先生の企業進化論。1985年なので、知識創造理論とSECIモデルが発表される20年も前に書かれた本ですが、個人的には、野中先生の著書の中で一番革新的で面白いと思う。最近は、ホラクラシーやreinventing …
分断や二極化を乗り越えるための身体的叡智(武道家・内田樹 /「日本の身体」)
いやぁ、、内田樹さんの日本の身体 (新潮文庫)、とんでもなく面白かった。 合気道家から能楽師、茶道家からマタギまで12名の身体の達人たちとの対談からにじみでてくる日本人的身体論。 これから、社会の様々な場面で起こる分断や…
今この瞬間の体験の変化を自覚する、アウェアネスと全体性(プロセス思考心理学入門/アーノルドミンデル)
竹富の白浜に沈む夕陽を臨みつつ、「先島への道」を描くために司馬遼太郎も滞在したという古き旅館にて、「竜馬がゆく」を読み耽り、その気概に奮い立ち、続く旅路は、遥か彼方に続く石垣の地平線を前に、放射線状に広がる暁の彩に息をの…
自分らしくオーセンティックに生きるための知恵(あなたは、なぜ、つながれないのか:ラポールと身体知 / 高石宏輔)
カウンセラーでもありナンパ師でもある高石さんの著書。彼の世界観を表現したエッセイのような一冊。巷によくある自己啓発書のようなこうすれば上手くいく的なことは書いていない。・パターンを壊すことからコミュニケーションを始める・…
複雑性の時代に必要なシステム思考の原点(ティッピングポイント/マルコム・グラッドウェル)
今更ながら、、、マルコム・グラッドウェルのティッピングポイント~いかにして小さな変化が大きな変化を生み出すか~、すっごい面白かった。社会ムーブメントがキャズムを超えていくためのソーシャルデザインには以前から興味があったし…
Book of the year 2015 〜U理論、マインドフルネス、エモーショナルインテリジェンス2.0
一足先に2015年の振り返りも終え、部屋に積み重なる本の棚卸し。今年の読んでよかったBook of the Year。(だいたい読んだ順)・ザ・ビジョン・人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門・エッセンシャル思考・人間…
禅と日本文化/鈴木大拙
鈴木大拙さんの「禅と日本文化」。ようやく読みました。禅がいかに日本人の性格や日本文化に影響を与えているか、禅とは何か、ということを欧米人向けに行った英語での講演を翻訳したもの。これまで読んだ禅の本とはまるで違う感じ。松尾…