わかりあえなさから出発するための入門書(死の講義/橋爪大三郎)

死への考察というよりも、人の生き死をテーマに、これまで人類に大きな影響を与えてきたキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、儒教(・道教)、仏教(・神道)、の五つの宗教における死生観を整理してくれるような本でした。橋爪さん節に、ん?となる部分もあったけど、普通に書くと長編難解なるような内容をここまでやわらかくかけるのすごい。。

ちょっと想定していたのとは違ったけど、分断を生み出す正しさではなく、共感できなさ、理解できなさ、わかりあえなさから出発するためのこういう入門書は大事。(世界のほとんどは自分とは根本的に異なる世界認識の上で回ってるので)

日本は特に95年の社会痕跡があまりに大きくて信仰という概念自体がこじれてしまっていると思うけど、意識的であれ無意識(社会幻想)的であれ誰もが何かしらの根底の世界認識を採用しているわけで、そのこと自体に自覚的になることが出発点かと。気付ければ新たな選択を生み出せる。