#コロナが気付かせてくれたこと 時代の転換点に思い出しておきたいメッセージまとめ

#コロナが気付かせてくれたこと 時代の転換点に思い出しておきたいメッセージまとめ

COVID-19のパンデミックは大変な事態ではあるけれど、多くの人にとってStayhomeは「本当に大切なことは何か」「本当に必要なことは何か」と向き合う余白でもあったのではないかと思います。

日々の暮らし、家族との時間、働き方、それから社会経済システムまで色々と。

緊急事態宣言の解除を受けて、仕事や経済活動などの揺り戻しが起こりはじめているけれど、この事象のおかげで気付けたこと、感じられたことを忘れないように #コロナが気付かせてくれたこと でtwitterにつらつらと書いていました。

家族と一緒に過ごす時間がとても増えて。
娘と毎日公園にお散歩にいったり、
木々をゆらす風の音を聴いたり、
夕日が沈むのをぼーっと一緒に眺めたり。
通勤や保育園の送り迎えがないので、
朝の掃除とか料理とか暮らしのルーティンを整えていくと、
不思議と心が整っていくことに気がついたり。
(10時から打ち合わせでも5分前まで台所に立てることの凄さ)

様々な立場の方々がいらっしゃる中、不謹慎かもしれないですが、
自分が何に幸せを感じるのかを全身心で再確認させてもらい、
それを味わうスペースを与えてもらったかのような気持ちで過ごしていました。

そして、これまでどんなことがあってもほぼ止まらなかった経済活動が止まったことで、
自然環境や他の生命の活動にも色々な影響があったことが各所で報道されています。
一方で、そんなに単純な話ではなさそうということもみえてきていますし、
おそらく世界は急速に従来の経済回復へと揺り戻されていく方にパワーが働いていくのだと思います。

人類はこの共通体験を通して、何を学ぶことができるのか。
従来の不本意な現実や元の社会システムに引き戻されずに、
自分たちが創りたい未来を選びとっていくために、
忘れてはいけないことがたくさんあるはず。
(今回の事象を地球というシステムの免疫反応として捉える視点に立てば、コロナが仮に過ぎ去ったとしても、同様のことがより大きな波となって起こるべくして起こっていくのだと思います)


さらには、これを書いている今も、コロナに関わらず、ミネアポリスから米国全土に広がった暴動など、本当に心がいたむ出来事が絶えない…世界は本当にどこに向かって言ってしまうのだろうか。

そんな、今だからこそ、もう一度思い出しておきたいメッセージを備忘メモとしてまとめてみました。
喉もと過ぎれば…にならないように。

・表土とウイルス/ソニーCSL船橋さん

 「COVID-19は、人類が集団的に先送りしてきた課題を、たまたま顕在化してくれる立役者に過ぎない」
生態学的あるいはウイルスの視点で感染症を捉えたソニーCSL船橋さんの凄まじい記事。

 

・ジョアンナ メイシーが語るグレートターニング(大転回)

アクティブホープやつながりを取り戻すワークで著名なジョアンナ・メイシーがグレート・ターニング(大転回)について語ったインタビュー映像。 成長志向型産業社会から生命持続型社会への転換に向け、今の時代を生きる僕らに勇気を与えてくれるメッセージ。こんなにも優しく、力強く、叡智に溢れる方と時代を共にできていることに感謝しかありません。


限定公開が終わっても下記から数ドルでみることができるそうですのでぜひ。
【特別公開期間以外の日本語字幕付き本編(26分)の視聴方法】
●US$ 2でレンタル(48時間ストリーミングで視聴できます)
●US$ 6でいつでも(ストリーミング&ダウンロード可能)
視聴・購入はコチラから
https://vimeo.com/ondemand/joannamacyjapanese


・「社会が感染症リスクには敏感なのに、環境問題のリスクには鈍感な社会であることへの危惧」(21世紀の資本/トマ・ピケティ)

・生活をサボるな。とインド人に叱られて二年経ってから分かったこと

「君はしごとをしているかもしれない。でも生活をしていないよね。」
これ本当に大切なこと。今回のコロナで非日常から日常に焦点が戻り、過度な外部刺激や消費の中毒性を感じた方も多いのではないだろうか。


 

・コロナパンデミックの原因は「動物の軽視」 霊長類学者グドール氏

今回のCOVID-19をはじめとする感染症のほとんどは、動物から人へとウイルスが感染していく人獣共通感染症と呼ばれるものだ。

霊長類学者のグドール氏は、人が自然や他の生き物への尊重せず、生息地を壊し、切り拓いてきたことで、本来接触の少なかった野生動物との接触機会が増え、そのリスクが高まってきたことを指摘している。

こちらにも書いたけど、人類がみてみぬふりをしてきた不本意な現実に直面する覚悟、地球環境や他の生き物とともによりよく生きていくための社会変革や進化へのきっかけなのだと思う。

地球環境への過度な侵食や搾取が巡り巡って人間社会にリスクとして降りかかってくるという悪循環を乗り越えていくためには、人の世界に閉じない生態学的なパラダイムで世界と向き合い、共生的な道を探していかなければならないタイミングなのは明らか。

今西の棲み分け理論ではないが、人が他の生き物を尊重し、ちょうどよく撤退し合うことで生まれる、”あいだ”のスペースや生物多様性を回復していくことなしに、今回のような事象の抜本的な解決策にはならないように思う。

そして、それはきっと、虚構のなかを無理して走り続けることを止めて、自分たち自身を大切にしてあげることでもあるはず。

・人間の五感は「オンライン」だけで相手を信頼しないようにできている(霊長類研究の第一人者・山極京大総長)

・ウイルス・プラネット/千夜千冊・松岡正剛

「地球の長い生命生態系の歴史の中で、ヒトも(他の生命も)ウイルスとの共生によって様々な環境に適応できるように進化してきた」(松岡正剛)


あと、個人的にこういう体験と自覚ってすごく大切だなぁと心を打たれたはてブの匿名エントリ。

・「在宅勤務が始まり、いまが人生で1番幸せな春」


あとは、ニュージーランドのアーダーン首相の存在感も素晴らしかったですね。
多くの首相が闘う(Fight)という言葉を使う中、団結(Unite)を呼びかけ、的確かつ迅速な判断とともに、つながりや共感に根ざしたコミュニケーションやリーダーシップをこれからの世界は必要としているのだと思う。

 

最後に。

ニューノーマルやアフタ/ウィズの未来予測と色々なことが言われているけれど、10年前と同じで、僕らは簡単に喉もと過ぎれば熱さ忘れる状態になってしまう。近代産業社会システムとそこで生きる僕らの主従が逆転しまった現代ではなおさら。

そこを抜け出すには、宮台真司さんの言葉を借りれば、一人ひとりのミクロな実践(ソーシャルスタイル)、つまり、頭でそれらしいことをこねくり回すのではなくて、直接的な身体感覚を健全に取り戻していくことが何よりも重要だと思うし、それはシステムの全体性にありながら、同時に、僕ら一人ひとりの生身の人間が生きているという事実に立ち返ることなのだと思う。


下記は、藤本さんからご共有いただいた草刈民代さんらダンサーの方々のstayhome期間における作品。
衝撃的すぎて、まだあまり言葉にならないのですが、僕の中の何かが震えるような感覚になりました。
4分程度の映像ですがぜひ。