自己内省はイノベーションに必要か?【リフレーム・ダイアローグ〜イノベーションにおける個と組織と社会の関係性を捉え直す〜】
(追記)イベントのレポートが大阪ガス行動観察研究所にアップされました!
http://www.kansatsu.jp/seminar/eventreport/1209147_6033.html
大阪ガス行動観察研究所の方と一緒に「リフレーム・ダイアローグ 〜イノベーションにおける、個と組織と社会の関係性を捉え直す〜」というイベントをやります。
あちこちでイノベーション、イノベーションと叫ばれる中で、それに関するプロセスや方法論は既に数多くの研究や体系化が行われてきました。しかし、そうした”How”の部分にライトがあたりがちな一方で、なぜあなたがそれをやるのか、何を目指すのか、といった自身の在り方(Being)や自分と社会との関係性を見つめ直すことについての議論は多くはなされていません。
今回は、そんなイノベーションの”Why”や”What”と向き合いながら、参加者それぞれが「問い」を握り、個・組織・社会の関係性を捉え直していくイベントです。新しい価値を生み出していくって、社会との関係性を紡いでいくってどういうことなのか、自分にとってどういう意味を持つのか、参加者のみなさんと一緒に考えていけるようなきっかけになればと思います。
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リフレーム・ダイアローグ
〜イノベーションにおける個と組織と社会の関係性を捉え直す〜
【日時・場所】2014年2月8日(土)10:00 – 17:00 @ イトーキ東京イノベーションセンター SYNQA
Facebookイベントページ
Peatix チケット申込ページ
*なお、第二部「空海とイノベーションワークショップ」は定員があまり多くありませんので、
第一部・第二部チケットを購入される方はお早めに!
*第一部の予定をアップしました。
10:00 – チェックイン ~You Here Now~
10:15 – イノベーション実践者・思考者によるポジショントーク
11:10 – 参加者ダイアローグ 1st
(休憩)”問い”の展示
11:40 – クロストーク 〜”問い”を中心にクロスする多様な個〜
12:20 – 参加者ダイアローグ 2nd
13:00 – 第一部クローズ
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ところで、イノベーションと個の在り方(Being)と一体どんな関係があるのさ、と思われる方も多いかもしれません。
「内面の状況」がイノベーションの盲点 — U理論
集団や組織が新たな未来を創造するためのリーダーシップ能力開発や組織開発の実践理論としてあまりにも有名な、オットーシャーマー博士のU理論でも、まさにイノベーションと自己内省のつながりを説いています。博士は、イノベーションが起きる時のリーダーの「内面の状況」こそが、イノベーションの盲点であると考え、世界の様々な領域に渡るリーダーやイノベーターたちへのインタビューを通じた研究と実践に没頭した結果、「U理論」は誕生したそうです。
アインシュタインは「問題を作り出したのと同じレベルの思考では、その問題を解決することができない」と言いましたが、U理論ではまさにそれを、過去からの学習だけで新たな価値を生み出すことはできない、それを「手放す」ことで出現していく未来を感じ取り、行動を起こすことができるのである、と主張しています。その行動が生みだされる内面の「源(source)」に近づく(プセゼンシング)能力こそが、未来を創り上げていくために必要であると。
個と組織と社会が一筋に整う、ということ
僕自身、ここ数年は特に、シアトルでiLEAPと出会い、HUB Seattleに関わり、そしてHUB Tokyo創業メンバーとして活動するなど、社会的な起業家やソーシャルイノベーション界隈の人と向き合うことが多かったわけですが、その中で強く感じたのは、新しい価値創造をしていくことは、HowとかWhatのみでなく、その人個人のWhy、すなわち個人の在り方(Being)と社会の関係性をぬきには語れないのではないか、ということです。
そしてこれは、企業におけるイントラプラナーにも同じことが言えるのではないでしょうか。自身の在り方と向き合わずに、社会のため、組織のためにと頑張りすぎると、いつの間にか自分のwhyから離れていってしまい、疲弊してしまいます。
あるいは、スタンフォードd-schoolでデザイン思考を少し学んだ経験から、帰国後デザイン思考のワークショップを主催などしていましたが(もう2年以上前ですが、そういえばこんなブログも書きました。デザイン思考とは?〜共感とイノベーション〜)、そこで見えたのは、企業の人達が自分たちの会社はやばい、やばい、といって必死にデザイン思考を導入しようとしている姿でした。どんなに表面的にツールを導入したって、その中にいる人達のマインドセットと企業組織としての体質が変わらなければ、意味のある実践などできるはずがありません。
よりよい未来を創るようなイノベーションを促進させていくために、個人、組織(もっと言うと、仕事とその成果)、社会が一筋につながっている状態というのはとても大切だと思います。これまで多くの社内イノベーターと呼ばれる人達と話をしてきましたが、その3つがライフストーリーの中で一筋につながっている人は強い。僕が去年一番お世話になった起業家の方は、アントレプレナーシップとは自分の価値を突き詰めることだと言いますが、もうそれは生き方そのものだったりします。
新しい価値を生み出していくって、自分と社会が一筋に整っていくって、どういうことなのか。参加者のみなさんと一緒に問うていけるようなきっかけになればと思います。
江戸文化、BOP、デザイン思考、行動観察、仏教、そしてイノベーション
今回のイベントは、パネルを聞いて勉強になった気になっておしまい、といったイベントでは全くありません。が、しかし、最初にポジショントークをして下さる登壇者がこれまたすごく面白い。
「江戸・上方文化から展開する、近未来日本のイノベー
「新興国市場とユーザーイノベーション」日本総研 創発戦略センター 渡辺 珠子さん
「生きる力とイノベーション 〜デザイン思考の実践〜」イトーキ オフィス総合研究所 谷口 政秀さん
「対立する個か?調和的な全体か?〜仏教とイノベーシ
「顧客を理解することとはどういうことか ~世界の産
タイトル並べてみると、もうすごいですね。こんなに多様な視点からイノベーションが語られることってこれまであったでしょうか、というくらいのポジショニングトークです。しかも、みなさん世界のイノベーション最前線の現場や学会などを経験してこられた方々ばかり。波瀾万丈になりそうで今からわくわくはらはらしていますが、モデレーター頑張ります。笑
この後は参加者ダイアローグ。参加者同士が「問い」を交換しながら、緩やかに重なり合う場を創っていきます。個々人が「問い」と向き合い、組織や社会との関係性を見つめ直し、そしてまわりとのつながりを深めていく、そんなきっかけになればと思っています。
空海とイノベーション
〜「対立せざる終えない個」と「調和的な全体」〜
さらに第二部「空海とイノベーション:見えないものを観る~自己と共感ワークショップ」では、高野山で住職をされている方を講師に迎え、マインドフルネスな対話や瞑想など仏教的アプローチを通じて、個人・組織・社会の関係性のリフレーム
これこの前打合せしたのですが、めちゃめちゃ面白いです。
「対立せざる終えない個の次元」(資本主義とか)と「調和的な全体の次元」、二つの次元を往復していくことで、現実世界での葛藤や課題にすっと向き合える、そんな体験
とでも書いておきます。笑 最近自分が考え続けていることにとても豊かな示唆を頂き、このワークショップは今から本当に楽しみです。
ソーシャルイノベーションとビジネスセクターを繋いでいく
ちなみに、最近結構感じているのは、ソーシャルイノベーションの文脈で語られてきたことが、少しずつ大企業やビジネスの文脈で求められ始めているということ。googleのマインドフルネスのクラスなどもその片鱗なのだろうけど、企業組織が既存のビジネスの在り方や社会との接点を見つめ直すことが否応無しに要求され始めており、そのために、例えば金銭インセンティブに頼らない組織マネージメントや自己の向き合い方・在り方(Being)といった、ソーシャルイノベーション・社会的起業・NPOなどの文脈で少しずつ育まれてきたことが、これから企業ビジネスでもどんどん重要度が上がってきている。
そこを加速させる仕事がしたいなぁと思う今日この頃です。最近はセルフブランディングの事業をやったり、今回みたいに個人事業主というカタチで一緒にイベント・プロジェクトを仕掛けたりしています。ご一緒できることがあれば、是非声をかけて下さい。
それでは、長くなりましたが、2月8日みなさんとお会いできることを楽しみにしております。
シェアも大歓迎ですので、是非この人に!という方がいれば、お声掛け頂ければ嬉しいです。
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リフレーム・ダイアローグ
〜イノベーションにおける個と組織と社会の関係性を捉え直す〜
【日時・場所】2014年2月8日(土)10:00 – 17:00 @ イトーキ東京イノベーションセンター SYNQA
Facebookイベントページ
Peatix チケット申込ページ
*なお、第二部「空海とイノベーションワークショップ」は定員があまり多くありませんので、
第一部・第二部チケットを購入される方はお早めに!
*第一部の予定をアップしました。
10:00 – チェックイン ~You Here Now~
10:15 – イノベーション実践者・思考者によるポジショントーク
11:10 – 参加者ダイアローグ 1st ~認識~
(休憩)”問い”の展示
11:40 – クロストーク 〜”問い”を中心にクロスする多様な個〜
12:20 – 参加者ダイアローグ 2nd ~省察~
13:00 – 第一部クローズ
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(追記)イベントのレポートが大阪ガス行動観察研究所にアップされました!
http://www.kansatsu.jp/seminar/eventreport/1209147_6033.html