日本の大学は起業や投資のエコシステムに積極的に関わっていくべきだと思う。

日本の大学は起業や投資のエコシステムに積極的に関わっていくべきだと思う。

 

ケンブリッジ大学では、先日Cambridge Innovation Capitalという$80Mのテックスピンアウト向けのエクイティ投資ファンドを開始した。

ユタ大学では、”Develop the entrepreneurial leaders of tomorrow”というゴールをかかげてUniversity Venture Fund という世界最大のStudent-runのFund(SOCAPにも来ていた)をやっていて、これまで$20M以上の投資を実際にしている。

シアトルでもそう。例えばHUB Seattleでは、Bainbridge Graduate Instituteという大学院と提携して、Entrepreneurship Programを展開。一方で多くの学生をHUBに送り込んで将来の起業家の卵をエコシステム全体として育てていた。

University of Washingtonも街の起業家のネットワークと強い結びつきを持っているし(そのおかげで僕はHUB Seattleに出会えた)、大学は、Startup GenomeのBest cities for Startups Rankingで世界4位に選ばれたSeattleの、あの驚異的にStartup Friendlyな環境を支えている。(もちろん大学だけではないけれど)


もはやスタンフォードだけの話ではなくて、世界のあちこちで大学(院)から、人、知識、資金が送り込まれ、起業エコシステムの根幹を支え、それが大きな経済圏を生み出しつつある。

Cambridge Innovation CapitalのLeszek Borysiewiczさんが、こちらの記事でも以下のように言っているけど、本当にそうなってきているのだと思う。

With the launch of CIC, the university and our co-investors are taking an important step in supporting the continued economic growth of the region and the country.

 

日本では、個々の大学で素晴らしい取り組みはあるけれど、それが生態系として有機的になかなか発展しない。ボトルネックになっているのは何なのだろう。

昨日会った、ミャンマーのPS Biz Schoolもそう。先進国云々の話ではなくて、雇用創出や経済活性の側面からもこのエコシステムの充足は、経済全体でも大企業にとってもかなり重要事項になっていて、その傾向は加速しているように感じる。